753 雑想ランデブー

お茶と文具と哲学の実践的記録。でありたい。

十分不倫

自分は不倫をしないだろうなあ。
そう思った次の瞬間には、
喉の奥がキュッとなるのを感じていた。
これはなんなんだろう。

 

また考える羽目になった。
これはなんなんだろう。
生物の本性に立ち返ってみるしかない。
おそらく我々が皆同様に抱える大義名分は、
種の繁栄。
より多くの子孫を生み、
次世代への橋渡しをする。
健康な個体を生み出すために、
遺伝子レベルで優れた血統を嗅ぎ分ける。
匂いが僕らの判断を操る。

 

だからやっぱり、おかしい。
おかしいんだ、結婚なんて。
だって、たくさんの人と交わって、
男はたくさん種まいて、
女はたくさん受け止めて、
産ませる、産む、産ませる、産む。
種としてのヒトが、
これからも繁栄していくために、
たくさんの子供がいる。
僕らに必要なのは愛なんかじゃない。
だからやっぱり、おかしい。

 

でも、やっぱり、これもおかしい。
僕らは愛を知っている。
知ってしまった?
どこで間違えたのか。
それともやっと正しさを見出し始めたのか。

 

僕らの本能は全て生に向く。
あらゆる反射的な行動すら、
必ず死ではなく、生に向く。
生きることだけが確か。
僕らには刷り込まれている。
種の起源から連綿と受け継がれた、
生存と繁栄の本能。

 

一旦冷静になりたい。
いやいや、俺の特技は冷静。
感情的になったって、
そんな奴の言うこと誰も聞きやしない。
感情なんて自分だけのものだ。
人に感情をぶつけても何も産まない。

愛は、感情?
僕らはやはり間違っている?
残り時間が迫る。
核心に迫れない。
冷静に、冷静に。
愛は確かにある。
その意味は?
結婚してみないと、
答えは出ないのかもしれない。
僕らが種の本能を抜け出さないと。
タイムアップ。