753 雑想ランデブー

映画、音楽、考えごと。カルチャーと哲学の実践的記録。でありたい。

酸素に包まれて、今日もこの星で狂えない

  2021/02/23
 トラウマ。文字にするだけでも気が滅入る。日本語にすると、心的外傷。内側で生まれ、閉じ込めておけずに外へ飛び出してきってしまった傷のこと。なんて、大袈裟に言ってはみたものの、じゃあ実際過去にどんなことがあったの?と聞かれて口にしてしまえば、「なんだ、そんなことか。」と一笑に付されて終いさそうさ弱いのは僕。でも、そうやって御笑覧されるにしても忍びないめくるめくくだらないあれやこれやがいつまでもココロ一丁目一番地を行く宛もなく彷徨して、そうこうするうち実績と信頼の絶望感が今週も感情ランキング上位にランクイン。だから今夜もご唱和ください「お前らと一緒にするな」。
 内側から突き出たナイフを無理矢理に押し戻して、化膿した傷口に音楽を塗る。そんな暮らしを生きている。しっちゃかめっちゃかといえばそうであるし、てんやわんやといけばそうであるし、むしゃくしゃといえばそうである内心と、泰然自若であり、冷静沈着であり、理路整然である外身とを、薄い皮膜が必死に間を取り持って、やっとのことで立ち上がっている177センチメートル。わずかな浸透圧で如実に噴き出る汗と、それによって効果覿面に形成される汗疹とが、『Self control』に不可欠となって久しい。折坂悠太の灯した『トーチ』を頼りに現在位置を何度も何度も確かめる不安症。若気だのなんだの、何気の至りでも構わんからとにかく突き抜けてしまえよと言い放っては今日もまた有言未実行のナルシスト。ちょっとの鼻炎でぴえんしても依然傷は癒えん。強がりのつもりで下らない韻を踏む。そしてまた追い越していく強い人。わざと去り際僕の足を踏む。そこまでして上を目指せる人の見えていなさへの幻滅と嫉妬で腹を下す。『そばにいてほしい』なんて言ったら殺されそうだ。『カナリヤ』の鳴き出す4月の末が遠い。いいねなんて要らないから、ただいいよと言ってくれ。

 

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時々こうして、自分の奥底にある後ろ暗いものだけを見つめる。ブレイン・デトックス、と名付けた。今。

闇側に立てば自然と光が見えてくる、ということでしょうか、知りません。