本の虫ケラは狸寝入り
2020/09/08
この「原稿用紙2枚分の思い煩い」などという大層な表題でお送りする思考回路の書き殴り、本日で早くも12日目。分かったことが2つ。自分は文章を書くのは好きだが、それを人様に是非に!とお見せするほどの自己顕示欲も精神力もないということ。そして「毎日書かないといけない」と思っていると気が狂うということ。はい!ということでこれからは不定期になります。そう決めた途端にかなり筆が進んではおりますが。800文字あれば一通りのことは書けるということが分かった。それだけに恐ろしいのです恐ろしかったのです。それで、今日は本の話を少し。
よく本を読むようになったのは割と最近で、小説は今もあまり得意ではない。それでも読める数少ない作家の1人が星新一で。彼のすごさは、2時間半の映画が作れるような展開を「ある日地球が滅亡しました」の一文で片付けてしまう豪快さにある。そんな星新一の短編集「きまぐれロボット」に『新発明のマクラ』という話がある。おなじみエフ博士が今度は寝ている間に英語学習ができるマクラを発明した。そこにお隣さんがやってきて、是非試しに使わせて欲しいということになったのだが、2ヶ月使っても効果がない。失敗作だったのかとエフ博士は残念がったが、実はちゃんと寝言は英語になっていたのだった…といった話。
うん、寝てる時まで脳を酷使してたら死ぬよな。人間が人生の3分の1を寝て過ごすのはなにより脳を休めるためだ。だから勉強なんかせず良質な睡眠のため万全を尽くしたい。そのためにはベッドにパジャマ、お香にキャンドルなんかも重要云々…。星新一の世界は短く豪快。自分のような合理主義者にとっては、彼の物語は実利を語るための単なる虚構にすぎないのよ。とか気取って言いつつもショートショート一話で気持ちよく寝落ちできるようになったら最高なので楽しく読みます。