753 雑想ランデブー

映画、音楽、考えごと。カルチャーと哲学の実践的記録。でありたい。

less is moreみ

快適に暮らすには改変が必要だ、とふと思ってしまってからはとにかく行動せずにはいられなかった。何かを捨てるたび、同時に何かを得てもいる気がする、という感覚だけで十分だった。持つことと持たないことが同じ意味を持つ。

 

今日は昔集めてたトレーディングカード類を断捨離していた。トレカとは名ばかりに、誰ともろくに交換したりなどせず、バトルの役に立たないカードまで律儀に全てとっておいてしまっていた。体感では確実に1万枚あった体感だから。

 

映画のセリフで胸に刻み込まれているものはたくさんあって、そらで言えるものも多い。「千と千尋の神隠し」で銭婆が言ってた「一度あったことは忘れないものさ、思い出せないだけで」などはまさにその典型。

 

彼女の主張は半分正しくて半分間違っている。だって全てのカードに目を通したが、半分くらいは本当に初めて見るんじゃないかというほどに記憶になくて、自分は政治家に向いているんじゃないかと思ったほどだ。

 

しかしこのメモリーとの接続感度が絶妙に断捨離向きだった。思い入れとも言えるか、一目見て懐かしさのないカードを選んでいくだけで3分の1程度まで減らすことができた。ひとまず、達成感獲得。

 

全ての選別を終え、残すものはきれいに箱に入れて再びしまい、捨てるものは詳細を記載して買取センターに申込み(性格上捨てるというのは所有者を他に移転するということであって、歴史的遺産を破棄するなど言語道断)。

 

だがどうだろう今は達成感よりも疲労感がひどい。考えてみれば選択とはすごく脳に負担がかかる行為。捨てるか捨てないかの判断を1万回(体感)したのだからそりゃ疲れるか。お風呂にするか私にするかの選択1万日分だ。

 

だから今日の残りの時間は選択の余地のないことだけしよう。燃えよドラゴンの続きを観るか?観る。ウイイレをするか?する。ワンピースの最新刊を読むか?読む。今日はとことん自分を甘やかす選択をしよう。